ちょっとしたひと手間で、劇的に味が変化!燻製の基本「鶏肉編」
鶏もも肉を燻製してみよう!
基本の燻製に引き続き、今回は肉の燻製について、その方法とコツを紹介したいと思います。
教えていただくのは、水道橋にあるアウトドア・カフェ&バ『BASECAMP』のオーナーであるA-sukeさんです。
燻製するまえに、まず鶏肉には下準備が必要です。
A-sukeさんに教えていただいた、プロが実践する鶏もも肉の下準備の方法を紹介していきます。
まずは下ごしらえ。
① 鶏肉を広げ、筋や軟骨があれば取り除きます。
<POINT!>
鶏もも肉は、縦長に置いたときの中心辺りが膝の頭になるそう。筋繊維が縦にあるので、それに沿って筋を引き抜けば、ごらんのように簡単。余分な脂を取り除いておくことで、チップに脂が落ちることを防げるだけでなく、より短時間で燻製できるようになります。
また、厚みのある部分に切り込みを入れてなるべく平たくなるように広げることが、全体的に燻すためのコツです。
②こしょう、塩の順に下味をつけます。この順番を逆にしてしまうと、こしょうの風味が浸透しないのだとか。
③次は、キッチンペーパーで水気を取ります。ここは念入りに! 水分が余分に残っていると、燻製をする際、失敗の原因になります。
下準備はOK! さぁ、燻製しよう!
① スモーカーの底にチップを敷く。
今回は、燻した鶏肉を調理時にも火を入れる予定なので、簡単な燻製にします。だから、チップの量はひとつまみくらいで十分です。
② 中蓋(鶏肉の脂や水分がチップに落ちてしまうのを防ぐため)をし、鶏肉を網の上にのせます。
③ 強火にかけ、煙が出始めたらフタをします。
④中火にし、お好みの時間燻す。
<POINT!>
今回は香りをつけるためだけの燻製です。時間は5分くらい。途中、気になったら蓋を開けて確認してみましょう。おもて面の色が変わっていればOKです。
できあがり。
こちらの鶏肉を使ったレシピは↓
ナッツだけでなく、ソーセージやベーコンを燻製しておつまみにしたり、燻製した肉や魚を調理に利用したり、スモアーカーによって燻す食材を変えたり、スモークチップを変えて様々な香りを楽しんだり……。燻製は、とても奥が深い。色々試してみたくなりますね。
スモーカーがあれば、焚き火やガスストーブを使って、キャンプでも燻製ができますし、家でもアウトドアでも、料理に幅が生まれそうです。
そして、今回燻製を教えてくれた「BASE CAMP」の店主A-sukeさんこと岡野永佑さんは、『THE 男前 燻製レシピ77 煙の魔法で自信満々のおいしさ!』(山と溪谷社)というレシピ本を出版されています。
これは、キッチンでもアウトドアでも手軽にできる燻製の最新レシピ集です。チーズや練り物から、ベーコン、ハム、ソーセージなど、本格派燻製まで、男前な燻製が、なんと77レシピも掲載されています。
燻製ビギナーでも分かりやすく解説されていて、どれも簡単で美味しそう。作ってみたくなる品ばかりです。
取材協力↓
※この記事は2018年7月3日にソトレシピニュースに掲載された記事です。