ダッチオーブンで焼きたてパンを作ろう! キャンプで作ってみたい「ダッチパン」の基本とアレンジレシピ3選
焼きたてのパンの香ばしい匂いとふわふわな食感、たまりませんよね。キャンプでも味わうことができたら最高じゃありませんか?
ダッチオーブンを使った手作りパン「ダッチパン」を達人に教わりながら作ってみましょう!
「ダッチパン」とは?
その名のとおり、ダッチオーブンを使って焼き上げるパンのこと。丸く形成した生地をふちに沿って敷き詰めて焼くことで、リング型のかわいい形に仕上がります。リング型にすることで火が均等に入り、さらに真ん中の部分が空くので、パンと一緒に食べたいさまざまなものを入れて楽しむことができます。
「ダッチパン」の達人に作り方を教わろう!
今回教えていただくのは、「ダッチパン」の達人YUKIさん。
オリジナルのダッチパンをインスタグラム(@sasayuki.cha)に投稿されていて、これまでのアレンジはなんと50以上!『ソトレシピ』でも、シェフとしてレシピを発信していただいています。
基本のパン生地の作り方
YUKIさん流ダッチパンの極意は、生地はあらかじめ自宅で仕込んでキャンプに持参すること!現地での発酵時間の短縮になるほか、生地をこねる・形成するなどの手間がかかる作業でせっかくのキャンプ時間をとられてしまうことがなくなるんだとか。
YUKIさんはご自宅のホームベーカリーを使って生地を仕込むことが多いそうですが、ホームベーカリーがない場合は、もちろん手ごねでも大丈夫!
今回は、ホームベーカリー、手ごねの生地の作り方のほか、キャンプ場で余ると困る牛乳や割れやすい卵を使わない初心者向けの生地の作り方をご紹介します。
(1)ホームベーカリーで生地作り
ご家庭にホームベーカリーがある方は、ホームベーカリーで生地を作りキャンプ場へ持っていきましょう。
-材料–
・強力粉300g
・砂糖 24g
・塩 3g
・牛乳120ml
・卵 中一個
・バター 60g
・ドライイースト 3g
-作り方-
①ホームベーカリーでパン生地を作ります。
牛乳、卵、強力粉、砂糖、塩、ドライイースト、バターの順でホームベーカリーへ投入します。
※塩とドライイーストが触れると膨らみが悪くなることがあるので注意を!
強力粉に塩を入れたら、一度混ぜてドライイーストを入れると○。
牛乳を人肌程度に温めると発酵が上手く進みます。
ホームベーカリーの設定はドライイーストの生地コースで!
②パン生地が出来上がったら60gずつ切り分けて丸めます。その後、15分ほどラップをかけて生地を休ませましょう。
※このときに生地の大きさを同じにするときれいに焼き上がり見た目も良くなるので、大きさはなるべく揃えるようにしてください。
15分たったら軽くつぶすようにガス抜きをし、再度きれいな形に成形。クッキングシートを敷いたバットへ並べて冷凍します。
③凍った状態でクーラーボックスに入れ、キャンプ場へ持って行きましょう。
焼く際にクーラーボックスから取りだし、くっつかないようにバットに並べて生地を解凍します。
季節によって変わりますが、柔らかい生地に戻るまで2時間程度自然解凍させます。(クーラーボックス内で柔らかい生地になっていたら、そのままダッチオーブンで2次発酵させてもOKです)
※イースト菌は60℃以上になると死滅してしまうので夏場の自然解凍時は日陰で解凍してください。冬場はプレヒートしたダッチオーブンでもすぐ冷えてしまうので日向での自然解凍がおすすめです。
クッキングシートを敷いたダッチオーブンのふちに沿うように解凍した生地を並べます。生地を並べる間隔は、隙間があっても、ぎゅうぎゅうでも焼ける時に膨らむので大丈夫です。ラップを全体にかけ、1時間程度2次発酵させて、生地作りは完成!
(2)手ごねで生地作り
ホームベーカリーが家庭にない方は手ごねで生地を作りましょう。ホームベーカリーの生地と比べると、手ごねの生地は軽くふんわりしています。
-材料–
・強力粉300g
・砂糖 24g
・塩 3g
・水(40度くらいのお湯)120ml
・卵 中一個
・バター 60g
・ドライイースト 3g
-作り方–
① バター以外の材料を合わせます。ひとまとまりになり、表面が滑らかになるまでしっかりこねましょう。
② その後バターを生地に練り込みます。
最初はベタベタな生地になりますが、こねていくうちにひとまとまりになり、しっとりツルッとした生地になります。
※生地を透けるくらい薄く伸ばしたときに破けない生地が良い生地の目安です。
③ ラップをかぶせ40分~1時間1次発酵させます。
※強力粉を指につけて生地に刺したとき、穴が閉じなければよく発酵しています。
④ 1次発酵後、軽くつぶすようにガス抜きをし、60gに分割して丸め、15分ベンチタイムで生地を休ませます。その際も生地が乾燥しないようにラップをかけてください。
⑤ その後、生地をきれいな丸に成型し(中に具を入れるときはこのタイミングで入れます)、ダッチオーブンに並べ、ラップをかけて2次発酵させれば生地作りは完成です。
(3)初心者向け!キャンプでパン生地作り
計量が目盛付きのシェラカップだけでできるので、キャンプで余ると困る牛乳や、割れやすい卵を使用せずできるレシピです。甘めのパンになります。
-材料-
•強力粉 シェラカップすり切り2杯
•砂糖 シェラカップの50mlの目盛りの半分
•塩 2つまみ
•水 150ml
•オリーブオイル 50ml
•練乳 50ml
•ホームベーカリー用のドライイースト 1袋
-作り方-
①材料を全てチャック付密閉袋に入れ、ムラができないように一塊になるまで混ぜます。
②生地がよく混ざったらチャック付密閉袋の口を少しだけ開けておき(イースト菌が呼吸できるよう)、2倍に膨らむまで1次発酵させます。
途中生地を軽くつぶすようにガス抜きをすると良いです。
③生地をチャック付密閉袋から出して同じ大きさに分割し丸め、ラップをかけてベンチタイムで生地を休ませます。
④ベンチタイム後、生地をガス抜きし、丸く成型して、ダッチオーブンに並べます。
⑤2倍に膨らむまで1時間程度ラップをかけ2次発酵させ、生地作りは完成です!
2次発酵のポイントは?
発酵が上手くいかないとパンは美味しく仕上がりません。YUKIさんによると、2次発酵は季節、移動時間、焼くタイミングなどで変えているそう。発酵のポイントを教えていただいたので、参考にしてみてください。
<夏や暑いとき>
30分程度の近場のキャンプ場へ行く際は、生地をホームベーカリーから出し、成型後そのままダッチオーブンに入れて到着後なるべく早めに焼きます。
キャンプ2日目の朝など到着してすぐ焼かないときは自宅でホームベーカリーから生地を出し成型後、冷凍してキャンプ場に持っていきます。
キャンプ場で焼く際はダッチオーブンに入れてラップをかけて解凍(気温にもよりますが2時間程度)、2次発酵(30分〜40分程度)を行います。
※イースト菌は60℃以上になると死滅してしまうので夏場は日陰で解凍・2次発酵させるのがおすすめです。
<冬や寒いとき>
30分〜1時間程度の近場のキャンプ場に行ってすぐ焼く際は、生地を成型しダッチオーブンに入れて車内の暖房があたる足元に置いて2次発酵させます。
キャンプ場ですぐ焼かないときは生地を冷凍して持参。焼くときは解凍(2、3時間程度)し、触れるくらいにプレヒートにしたダッチオーブンに並べてラップをかけ、2次発酵を行います。
※冬場はプレヒートしたダッチオーブンでもすぐ冷えてしまうので、日向で解凍・2次発酵させるのがおすすめです。
生地ができたらダッチオーブンでパンを焼こう!
生地を作って発酵が終わったら、焼きの工程です!
-焼き-
①熾火になった焚き火台にダッチオーブンをのせ、蓋の上にも炭を置きます。
※このときに蓋に炭を山盛りのせると焦げの原因になるので注意!
②10分〜15分くらい焼き、良い色に焼き上がったら完成です!
YUKIさんによると、焼くときのポイントは下火は鍋底に火を当てないように遠火、蓋の上は炭を置きすぎないようにすることだそう!蓋の上に炭を山盛りにしてしまうと表面だけ焦げ、中が生焼けになるので注意してください。
アレンジレシピ3選!
基本のレシピをマスターしたら、アレンジレシピに挑戦してみましょう!ソトレシピ掲載中のダッチパン アレンジレシピを3つご紹介します。
1.チョコレートフォンデュダッチパン
中央のスペースに溶かしたチョコを置くと、パンをちぎりながら楽しめるチョコレートフォンデュの完成!オレンジの酸味とほろ苦さがチョコレートと合いそうです。YUKIさんのお子さんが大好きなレシピだそうです。
2.お芋のダッチパン
YUKIさんお気に入りの一品。中央に飾った大学芋がお花のようになっていて、見た目も可愛く食欲をそそりますね!
3.アヒージョダッチパン
真ん中にアヒージョを置いた一石二鳥の合体レシピです。その場で焼きたてのパンを浸して食べられるのが嬉しいですね 。
この他にも、YUKIさん考案のダッチパンレシピをソトレシピ内で公開しています。今後もレシピは増えていく予定ですのでお楽しみに!
「ダッチパン」レシピいかがでしたか?難しそうなイメージのパン作りですが、実はシンプルで意外と簡単に作れそうですね。工夫やアイデア次第でいろいろなバリエーションが生まれそうです。是非挑戦してみてはいかがでしょうか?